卒業 / 東野圭吾


東野圭吾卒業」を読みました!


卒業 (講談社文庫)

卒業 (講談社文庫)


卒業」は、1989年に文庫本で発行された加賀恭一郎シリーズの一作目の小説です。


東野圭吾のミステリーは、まるで高校で勉強した数学の問題を解いているようにトリックを解いて行く印象があります。
例えば同じ加賀恭一郎シリーズでも「新参者」は、商店街で起こるいくつかの事件を紐解いて行き、最終的に、それらが殺人事件へ繋がって行くという展開。
ココとココが繋がるのか!!」と、「新参者」を読んだ人は、感動するような展開です。
また、「マスカレードホテル」も、次々とやって来る客に対して、客の要望を解決させ、その中で起きる殺人事件を解決して行く展開。
これも、また数学の問題を解いているようにトリックを解いて行きます。


その作りこまれたミステリーの原点を探りたい!」と思い、今回、加賀恭一郎シリーズの原点「卒業」を読んでみました。


その気持ちで読んでみると、「卒業」は、未だ「東野圭吾らしさ」が形成されていないミステリーでした。


どちらかと言えば本格ミステリーの類で、意外にもダイナミックな殺人の解決方法ではなく、細々としたトリックです。
東野圭吾の超分かりやすい文章も、まだまだ完成されていない感じで、近年の作品と比べると序盤は設定がゴチャゴチャしていて読みにくい所がありました。


読み終えてみると、「東野圭吾も初めから完成されている訳じゃないよな!」という感想でしたね。


最近、「人生で一度、小説を作ってみたい」という気持ちがあるので、「いきなり完璧」を狙ってみるのではなく、「未完成」であっても、チャレンジしてみる価値はあるかも知れません!
猿真似書きのような感じで、まずは一作品作ってみようという気持ちになりました。
頑張ります!