関ヶ原(下) / 司馬遼太郎
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1974/07/02
- メディア: 文庫
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この「関ヶ原」は、軍事的な戦いの内容よりも、日本最大の合戦を前に、各地にいる大名の心理を描いた物語ですね。
小説の中身にも書かれていますが、「政治的」な心理戦が描かれた小説です。
豊臣秀吉への義を掲げる石田三成。
秀吉ない天下で、最も力のある徳川家康。
この2人の争いに対し、どちら側につくのが良いか・・・。
各地の大名達が、戦い前の心理と戦いの間の心理が、細かく描かれていて、非常に面白い小説でした。
様々なことを憶測し、しっかりと計画を企てる家康に対して、真っ向から向かう石田三成は、根回しが足りなかった・・・。
様々なことの配慮が足りず、結局、敗戦してしまいます。
小説後半、関ヶ原の戦いに負けた石田三成の考えは、これまで嫌われる行動が目立った三成の愚かさとは異なり、かつての領地の民を思いやる姿勢が見られ、同情してしまう気持ちがありました。
「女性に石田三成のファンが多い」と言われるのは、この小説の最後の最後の所が決め手のような気がします。
結構面白かったです!!
さて、次は、引き続き司馬遼太郎を読もうと思います。
その後の豊臣と徳川の戦いも読んでみたくなったので、「城塞」を読もうと思います。
大阪の陣のことはイマイチ良く分からないので、どう物語が進行して行くのか楽しみです。