プラチナデータ / 東野圭吾


あーあー。
読み終わるのに時間がかかりましたが、東野圭吾プラチナデータ」を読破しましたー!!



プラチナデータ」は、全ての国民をDNAによって管理し、犯罪現場に残された髪の毛や体液から犯罪者を割り出すシステムが構築されることから始まる。
その技術によって、犯罪捜査は飛躍的に進歩したが、全ての国民のDNAデータを集めきれていないこともあり、DNAを特定できない犯罪が起こることもあった。
その事件の中で、同一犯による連続殺人事件が起きた。
殺人現場には、同一のDNAを持つ犯人の体液が残されているが、そのシステムの欠陥を見抜いたように犯行が繰り返されていく・・・。
そこで、天才数学者が創り出した「プラチナデータ」が登場する訳だが、その天才数学者も殺され、「プラチナデータ」は隠されたまま、事件は謎に包まれて行くのである・・・。


最近、周りの友人で「プラチナデータ」を読んだ人は、3名もいて結構人気作ですね。
読みやすく、なかなか面白みのある作品でした。


しかし、個人的な感想としては、


東野圭吾らしくない作品


と、感じました。


東野圭吾の作品は、ミステリーの中に想像できない人間ドラマが展開します。
例えば「容疑者Xの献身」では、その人間ドラマゆえの悲しい結末となる。最後の一文「魂を吐き出しているようにみえた」は、物凄いインパクトのあった。また、「秘密」や「手紙」も人間ドラマゆえのミステリーであり、心の中にモヤモヤが残る結末だ。


しかし、「プラチナデータ」は、登場人物の人間らしさが弱く、小説の流れも単調だ。
話も勿体ぶるように書かれていて、「話は後だ。まずは行ってくれ!」のように主人公の刑事を不自然な形でミステリーの展開に持って行くので、とても引っかかりがありました。


東野圭吾というより


山田悠介


の小説を読んでいるようでした。


あくまで個人的ですが、今まで読んだ東野圭吾の中で一番面白くなかったですね・・・。