ハサミ男(中編)


鹿児島からの帰りは猛烈に時間があったので、「ハサミ男」を一気に読みました!
現在500ページ中400ページを読み終えた段階です。



先ず、痛烈に感じたコトは、日本人作家の小説は、読みやすいし、イメージがつきやすいです。
以前、高校時代の先輩が「海外の小説は翻訳によって面白さが失われる」と言う意味が改めて良くわかります。
アガサ・クリスティを読むよりも、日本人の表現に慣れているし、ずっと読みやすいです。
海外の文庫をもっと斬新に翻訳したら、面白いのですが、作者の意向が失われてしまうので、翻訳家も難しい所かと思います。


さて、本題のハサミ男ですが、中盤からが結構面白くサクサク読んでしまいました!
平凡な設定からのスタートでしたが、徐々に面白さが増して来て、どんどん読み進めている状態です。


主人公は、ハサミ男です。
ハサミ男は、既に2人の女性を殺害しており、次のターゲットを狙っていました。
しかし、犯行を目前にターゲットが何者かに殺されてしまいます。
犯行は、自分自身が今までに犯した犯行と同様に、犠牲者の首にハサミを突き刺すものです。


一体、誰が自分の真似をして殺したのか!


手がかりは、公園に落ちていたライターに書かれたイニシャル「K」です。


中盤は、ハサミ男視点と刑事視点で話が進んで行きます。
特に興味深いのは、ハサミ男が「多重人格」であることです。
そして、物語中盤で知らされるハサミ男の本名が「日高光一」・・・。


イニシャル「K


が妙に引っかかります。
そこで、「ハサミ男の内に秘めた人格がターゲットを殺してしまった」と思いました。
アガサ・クリスティアクロイド殺し」に続き、この「ハサミ男」も犯人は主人公自身ではないか!?


結末は分かりませんが、残り100ページにすべてが詰まっていると思うと、読み進めるコトにワクワクします!